近代「言語学」成立事情 : 言語学者 藤岡勝二の役割を中心として

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タイトル別名
  • A Study of the Background on Establishment of Modern “Linguistics” : Based on the Role of Linguist Katsuji Fujioka
  • キンダイ ゲンゴガク セイリツ ジジョウ ゲンゴ ガクシャ フジオカ カツジ ノ ヤクワリ オ チュウシン トシテ
  • キンダイ 「 ゲンゴガク 」 セイリツ ジジョウ : ゲンゴガクシャ フジオカショウ ニ ノ ヤクワリ オ チュウシン ト シテ

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抄録

言語学者藤岡勝二は、国語学の泰斗上田萬年から、1905(明治38)年に正式に東京帝国大学文科大学言語学科を託される。爾来、藤岡は、東京帝国大学の言語学科、否、日本の言語学界を、30年近くにわたり、唯一人で牽引して、教育と研究に尽力する。しかしながら、現代の言語学では、藤岡の名は、日本語系統論を唱えた人物として評価されているに過ぎない。このような状況に鑑み、拙著(2013)では、藤岡が実に多彩な研究テーマを有しており、近代「国語」の成立において、きわめて貴重な役割を果したことを論証した。この研究の途上において、彼が、近代の「言語学」の成立においても、深く関わっている事実が判明した。本稿では、藤岡を軸にして、当時の貴重な資料『言語學雑誌』、『新縣居雑記』等を主に利用しながら、「博言学」から「言語学」へと学問の波が転換するとき、どのように「言語学」という学問分野が築き上げられてきたのか考察した。

収録刊行物

  • 研究論集

    研究論集 105 1-19, 2017-03

    関西外国語大学・関西外国語大学短期大学部

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