ジョルジュ・サンドとベリー地方--『笛師のむれ』をめぐって

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Other Title
  • George Sand et le Berry : Autour des ≪Maîtres Sonneurs≫
  • ジョルジュ・サンドとペリー地方 : 『笛師のむれ』をめぐって
  • ジョルジュ サンド ト ベリー チホウ フエシ ノ ムレ オ メグッテ

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Abstract

サンドは旅行好きで、イタリア、スペインなど外国のほか、オーヴェルニュ、ノルマンディなどのフランス国内を旅し、またパリと故郷のノアン(ベリー地方)は幾度となく往復している。しかしどんなに他の土地の風景がよくとも、ベリーに勝るものはなかった。「よその国の槲(かしわ)の木より、自分の村の蕁麻(イラクサ)の方がいいんだ」と『笛師のむれ』の主人公エチエンヌは語る。ジョルジュ・リュバンによればこの言葉はサンド自身を代弁している。 農民の平穏な生活と森の住民の奔放な生活との対立と融合という、作者独自のテーマを展開しつつ、少年少女の微妙な恋愛心理を描きだす『笛師のむれ』。作品の背景となったベリー地方とブルボネ地方に着目し、シャンソン・ポピュレール「三人のきこり」(ショパンとポーリーヌ・ヴィアルドが愛したという)を分析しながらサンド文学の秘密に迫ってみたい。

Journal

  • 研究論集

    研究論集 93 197-214, 2011-03

    Kansai Gaidai University

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