高校数学科におけるICTを活用した指導とその意義

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  • The Meaning of Teaching Mathematics by Utilizing ICT in High Schools
  • コウコウ スウガクカ ニ オケル ICT オ カツヨウ シタ シドウ ト ソノ イギ

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抄録

電子黒板やタブレットなどのICT機器が学校現場にも普及し始め,ICTを活用した指導は教育における重要な検討課題の1つとなっている。実際,2009年12月に原口総務大臣が発表した「原口ビジョン」では,2015年までにデジタル教科書をすべての小中学校全生徒に配備することが提唱された。また,それを受け,デジタル教科書教材協議会(DiTT)が2010年に設立され,全小中学生がデジタル教科書を持つ環境を実現するための課題整理,ハード・ソフト開発,実証実験等を文部科学省や総務省等と連携を図りながら進めている。文部科学省でも,2011年4月に発表した「教育の情報化ビジョン」では,2020年までにすべての学校でタブレット端末を1人1台配備することを目標にしている。そのような中,高校数学科においても,ICTを活用した指導の効果が期待されている。しかし,実際には高校の数学指導においては,ICTの活用はあまり進んでいないのが現状である。その原因として,教員が数学指導におけるICT活用の意義や必要性,活用法等を理解していないことなどが指摘されている(杉山2012)。高校数学科でのICT活用を促進するためには,ICTを活用した指導とその意義について,教員の理解を図るとともに,数学指導におけるICT活用の方向性(在り方等)を示すことが必要であり重要である。そこで,本論では,高校数学科におけるICTを活用した指導とその意義について,学習指導要領とその解説でのICT活用の記述を分析するとともに,ICT活用の指導事例を提案し,数学指導におけるICTを活用した指導の方向性(在り方等)を検討する。

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