コ・ソ・アとi・ku・ceの感情的直示用法と間投詞的用法について

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タイトル別名
  • Emotive and interjectional uses of demonstratives ko/so/a in Japanese and i/ku/ce in Korean
  • コ・ソ・ア ト i・ku・ce ノ カンジョウテキ ショクジ ヨウホウ ト カントウシテキ ヨウホウ ニツイテ
  • コ ソ ア ト i ku ce ノ カンジョウテキチョクジヨウホウ ト カントウシテキ ヨウホウ ニ ツイテ
  • コソアとikuceの感情的直示用法と間投詞的用法について

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抄録

本論文では韓国語と日本語の指示詞を対象に、現場指示用法が人称概念によって説明できる場面(人称区分指示)と距離概念によって説明できる場面(距離区分指示)が共存しているという立場のもと、次の点について考察した。つまり、話し手と聞き手の人称の対立の際に現れる「コ」と「ソ」の用法の中でも指示詞の感情性という側面に着目し、今まで取り扱われることの少なかった指示詞の感情的直示用法と指示詞由来の間投詞を対象にして、指示詞の人称原理がどのような形で現れるのかについて考察した。 その結果、次の事が明らかになった。まず、近称と中称、遠称の選択原理には話し手の指示対象に対する関与の度合い、心理的距離という要素が存在する、という点である。次に韓国語と日本語の指示詞の感情的直示用法と指示詞由来の間投詞の用法には共通点と違いがある、という点である。共通点としては、これらの用法の中でのコ系とソ系、i系とku系は話し手と聞き手のなわ張りをめぐって対立した関係にある。一方、ア系とce系の場合は話し手と聞き手の両者が第三者的な立場に回される指示対象について言及する際使われるので両者の対立が見られるわけではない、という点が挙げられる。次に違いとしては、両言語において中称と遠称の指示詞が罵り言葉を修飾する際は意味上の違いが生じる、という点が考えられる。

収録刊行物

  • 言語文化

    言語文化 8 (4), 761-790, 2006-03-10

    同志社大学言語文化学会

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