フィールディング劇管見その3 : 『ウェールズ・オペラ』から『グラブ街オペラ』へ

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タイトル別名
  • A Study of the Drama of Henry Fielding (Part 3): From The Welsh Opera; or The Gray Mare the Better Horse to The Grub-Street Opera
  • フィールディングゲキ カンケン ソノ3 : ウェールズ オペラ カラ グラブガイ オペラ エ

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抄録

『ウェールズ・オペラ』とその改訂版『グラブ街オペラ』はフィールディングの初期劇作品で、ロンドン演劇界で十八世紀末まで幕間に演奏された『ロースト・ビーフ讃歌』は、改訂版の第三幕第三場の歌曲である。いずれもウェールズが舞台で、地主一家と召使達が織り成す諷刺を主眼とする喜歌劇と言えよう。市井の下級牧師とは異なる、アプシンケン家付きの牧師に論者が着目したのも、ハノウヴァー王朝ジョージ二世夫妻と時の宰相ウォルポールとの緊密な関係が示唆された為である。特に『グラブ街オペラ』が公演禁止の憂き目を見たのは、 同劇で英国国教会と王室と政界の微妙な関係が、巧妙かつ洒脱にこき下ろされたことで、当局の逆鱗に触れた為であろう。

収録刊行物

  • 言語文化

    言語文化 12 (1), [65]-84, 2009-08-25

    同志社大学言語文化学会

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