1860年の合衆国北部における開墾の機会費用 : 生産関数の推定による接近

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  • Estimation of the opportunity costs of land clearing/breaking in the antebellum North
  • 1860ネン ノ ガッシュウコク ホクブ ニオケル カイコン ノ キカイ ヒヨウ : セイサン カンスウ ノ スイテイ ニヨル セッキン

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抄録

開墾費用は、ダンホフやプリマックによって農場開設費用の一項目としてや、必要労働にかかる賃金支出の大きさとして推計されてきたが、本稿では開墾作業にともなう生産の減少による機会費用としての開墾費用の推計を行っている。主要な結論は以下の3点である。第1に、西部の五大湖周辺地域では少なくとも生産の5%、西部フロンティア地域では16%の開墾による機会費用が生じており、農民自身による開墾作業が行われていた。第2に、東部ではある程度開墾の役割が終了していたか、生産を減ずるような機会費用が生じないような開墾作業が行われていた。第3に、西部2地域では未開墾地保有農家が保有する生産要素や動産が全開墾農家よりも過少になる傾向にあり、第1の結論と併せて考えると、農民自身による開墾と開墾専門労働者による開墾とが併存していたことが示唆される。

収録刊行物

  • 經濟學論叢

    經濟學論叢 61 (4), 811-848, 2010-03-20

    同志社大學經濟學會

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