Audiovisual integration in Mongolian Gerbil Evaluated with Sensory Evoked Potentials

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抄録

ヒトは複数の感覚入力を統合することによって外界を知覚している。視聴覚統合はラットやマウスのような標準的な実験動物であるげっ歯類において研究されている。しかしながらヒトとは異なり、両種とも夜行性である。彼らは視力が悪く、低周波(<5 kHz)に対する聴覚感度はヒトの聴覚感度に比べ著しく悪い。したがって、彼らは視聴覚統合を研究するには不適切な動物モデルである。スナネズミは比較的良好な視力を有しており、その低周波の感度はヒトに似ている。したがって、本研究において、私たちはスナネズミの視覚野周辺での視聴覚統合に関連のある領域を調べた。私たちは視覚刺激のみ、聴覚刺激のみ、視聴覚同時刺激によって生じる感覚誘発電位を計測した。計測部位はそれぞれ1 mm間隔離して計測した。それぞれの計測部位において、視聴覚同時刺激の誘発電位波形と聴覚、視覚単独での誘発電位を足し合わせた波形の類似度を比較した。その結果、計測部位によって類似性が異っており、二次視覚野(V2L)周辺(ラムダから外側に4 mm、前方に2 mm)で最も類似度が低かった。これらの結果から、V2Lはスナネズミにおいて視聴覚統合に関係があり、スナネズミは視聴覚統合の神経基盤を研究するのに適したモデル動物であることを示唆している。

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