安藝の田植歌草紙 : 上佐屋本の紹介

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タイトル別名
  • アキ ノ タウエウタ ソウシ ジョウサヤ ホン ノ ショウカイ
  • アキ ノ タウエウタ ゾウシ ウエサヤホン ノ ショウカイ

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抄録

はしがき : 日本文学は、一般に文字のよめる者を對象として書かれてゐる。記紀歌謡にしても、その多くはもとは文字をもたない庶民(集団)の口より生れ出たものであるが、文字化して記紀と云ふ述作物の中に挿入されると、既にその姿をかへる。文盲の庶民は文字を常用する知識人のために下積みとなる。萬葉集はうへはお上より下は庶民の歌(或は歌謡)を集めた君臣和樂の一大詞華集ではあるが、採集に際してはやはり上役の眼がひかる。……

収録刊行物

  • 人文研究

    人文研究 10 (8), 853-892, 1959

    大阪市立大学文学会

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