書誌事項
- タイトル別名
-
- モノス ノ ジ ・ タ ヨウホウ ト タ ドウシ ヨウホウ ノ カクダイ ニ ツイテ
この論文をさがす
抄録
古代日本語のモノスは、実質動詞として自動詞用法と他動詞用法をともに備えていたが、中古から中世にかけては、移動動詞と存在動詞を中心に、自動詞の代用となるモノスが多用されている。他動詞としてのモノスは、他動性が弱い他動詞の代用となっている場合がほとんどである。近世に入ると、他動性が強い他動詞用法が現れ、他動詞としてのモノスの使用が優勢となりはじめる。近現代になると、90%以上のモノスが他動詞として使われるようになった。近世以降70%以上の用例は、動作の達成・到達の結果、目に見える/手に触れる結果物が伴う、他動性が強い他動詞としての用法に偏る。一方、このような、モノスの「達成する」「結果物がある」という特性は、中古の自動詞用法においても認められ、一貫性が見える。他動詞用法の拡大は、この特性が近世以降、明確化・具体化した結果と言える。
収録刊行物
-
- Nagoya Linguistics
-
Nagoya Linguistics 15 29-42, 2021-03-31
名古屋言語研究会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390009225590158336
-
- NII論文ID
- 120007126488
-
- NII書誌ID
- AA12208922
-
- HANDLE
- 2237/0002000035
-
- NDL書誌ID
- 031372421
-
- ISSN
- 18818072
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- IRDB
- NDL
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可