「結び目の数学」の教育について(II) -小学生を対象として-

書誌事項

タイトル別名
  • ムスビメ ノ スウガク ノ キョウイク ニ ツイテ 2 ショウガクセイ オ タイショウ ト シテ
  • Teaching Knot Theory in Elementary School(II)

この論文をさがす

説明

type:Article

結び目の数学は1980年代に入って様々な分野の最先端研究と関連して急速に発展してきた学問である。また一方で,結び目は私たちの日常生活において身近なものである。ここでは,この「結び目の数学」の教育的意義を考察することを目的とし,小学生の空間図形に対する認識を調査した。その結果,三葉結び目は中学年の段階からほぼ正しくかけるようになり,立方体に比べるとより早い時期からほぼ正しくかけることがわかった。また,立方体の図表現とその図形の認識についての関係を調べたところ,正しく表現している子どもの方が,見えていない面の数や辺の数などを正しく認識している場合が多いことがわかった。このことから,交点数の少ない結び目を扱えば,子どもが自分で図をかきながら,空間図形の動的な扱い(回転移動・対称移動など)を考察したりすることが中学年の段階から可能であり有効ではないかという結論を見いだした

This report outlines the importance of teaching knot theory to students from elementary school. The investigation of the pupils' representation and cognition of the spatial figures was carried out. It is found that the pupils in the middle grade of elementary school are easier to represent the trefoil knot than the cube. It is also found that pupils who represent the cube well can recognize the cube well. We think that when pupils learn spatial figure, it is effective to use the one which can be represented easier will be more effective. Therefore it is found the possibility of learning spatial figure with using knot as a teaching material in the middle grade of elementary school.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ