19世紀アメリカにおける西部移住と経済的機会 : あるウィスコンシンへの移住者

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  • 19セイキ アメリカ ニ オケル セイブ イジュウ ト ケイザイテキ キカイ : アル ウィスコンシン エノ イジュウシャ

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19世紀アメリカにおける人口移動, とくに西部への人口移動は西漸運動と呼ばれ, ターナー以来, 1世紀以上にわたって研究の対象となってきた。この間, 多くの個別研究が積み重ねられ, 近年では史料の新しい利用法も開発されたため, 西漸運動の原因と結果, その意義については, 一応の結論は出されている。しかし, 人々が西部へ移住することにより, 経済的機会をつかむことができたか否か, 西部の社会は, 東部よりも経済的に平等であったか否か, については, マクロ的見地から見た一般論のみならず, 個別の移住者の体験を通しての結論が必要とされる。ここでは, ウィスコンシンへ移住したジョージ・ジェンキンズの日記を中心に, マニュスクリプト・センサス(国勢調査の原簿)や, トラクト・ブック(公有地処分台帳)なども利用して, 上記の問題の解明に務めたい。さらに, その作業によって, 経済史研究において個別研究の持つ意味を探りたいと思う。

論説

Journal

  • 三田学会雑誌

    三田学会雑誌 102 (2), 251(63)-287(99), 2009-07

    慶應義塾経済学会

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