与那国方言の音韻変化と形態変化

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  • Phonological and Morphological Changes in Yonaguni Dialect

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本論文では日琉諸語(日本語諸方言および琉球語諸方言)の最西端で話されている与那国方言(ドゥナンムヌイ)の音韻変化と形態変化について整理し,特に先行研究で議論が少ない諸点について筆者の考えを提示し,今後の研究のための材料を提供することを目的とする。音韻変化について,与那国方言では次の変化が生じたと考える:狭母音の前での*/s/の重子音化(とそれに伴う破擦化),母音間の*/k/の有声化,*/i/の後での子音の順行口蓋化,および*/ni/の鼻母音化。形態変化について,与那国方言では次の変化が生じたと考える:シアリ形に由来する接続形の*-i+ari >*-je,非意志的自動詞の完了形での*-ai-uN > -aN,i語幹動詞のir語幹化への類推による*–is- > –ir-,および形容詞語幹における接辞*-sa > [-ha] > -a。

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