腹腔鏡下手術を行った下腸間膜動脈分岐異常を伴うS状結腸癌の1例

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タイトル別名
  • A Case of Laparoscopic Surgery for Sigmoid Colon Cancer with an Anatomic Abnormality of the Inferior Mesenteric Artery
  • フククウキョウ シタテジュツ オ オコナッタ カチョウカンマク ドウミャク ブンキ イジョウ オ トモナウ Sジョウ ケッチョウ ガン ノ 1レイ

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抄録

<p>症例は69歳の男性.下血に対して前医で経過観察中,急性心不全を発症し当院へ入院.入院後の精査にて多発S状結腸癌と診断され,手術目的で当科紹介となった.術前の腹部造影CTにて下腸間膜動脈(inferior mesenteric artery;以下,IMAと略記)が上腸間膜動脈(superior mesenteric artery;以下,SMAと略記)より分岐していることが判明した.術前診断は,多発S状結腸癌(ともにcT2N0M0,cStage I)で,腹腔鏡下S状結腸切除術を行った.術中所見では術前の画像診断通り,腹部大動脈からIMAの分岐は認めず,同部には腰内臓神経の結腸・直腸枝のみを認めた.SMAから分岐するIMAは左結腸動脈までを温存し,その末梢で切離した.術後は特記すべき合併症はなく退院した.IMAがSMAから分岐する形態は非常に稀であり,若干の文献的考察を加え報告する.</p>

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参考文献 (5)*注記

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