書誌事項
- タイトル別名
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- Efficacy of the clinical pathway for aspiration pneumonia focused on comprehensive and individualized intervention
- ホウカツテキ カツ コベツカ カイニュウ オ シュガン ト シタ ゴエンセイ ハイエン パス ノ ユウコウセイ ノ ケントウ
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説明
<p> 高齢者誤嚥性肺炎は、多様な病態に起因する難治性疾患であり、肺炎治療のみでは不十分である。当院では、2007年に本症に対して「スクリーニングシート」を用いたチームによる包括的かつ個別化された介入を行い、その予後を改善し得た。検証の結果、①患者の問題点を多職種で綿密に把握する、②情報を共有して問題点を整理する、③重点化した対策を行う、というオーダーメイド的治療(個別化介入)が重要であることが判明した。そして、2009年にスクリーニングシートを改良し、これを中心とした誤嚥性肺炎パスを作成し、チームによる運用を行ってきた。</p><p> 今回、誤嚥性肺炎パスの効果を検証するため、DPC病名が誤嚥性肺炎である当院の入院例110件を対象に、パス使用群(55件)と非使用群(55件)の間で比較検討を行った。退院時転帰は両群間に有意差はなかったが、パス使用群で在院日数の短縮(25.5 ± 15.2日対37.2 ± 34.2日、P=0.045)と在宅復帰率の改善傾向(96.8% 対 80.8%、P=0.083)を認めた。また、入院14日目までの診療報酬点数の検討では、リハビリテーションに係る点数のみがパス使用群で有意に高かったが、総点数には差がなかった。この結果は、誤嚥性肺炎の診断直後からパスに従って各職種が効率的に介入し、リハビリテーションをはじめとする個別化介入が奏功したことを反映しており、パスの有効性が証明された。</p>
収録刊行物
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- 日本クリニカルパス学会誌
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日本クリニカルパス学会誌 14 (1), 5-10, 2012-04-20
一般社団法人 日本クリニカルパス学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390009454815618944
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- NII論文ID
- 130008149371
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- NII書誌ID
- AA11873336
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- ISSN
- 24361046
- 21876592
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- NDL書誌ID
- 023592324
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可