性暴力被害者のニーズを踏まえた相談支援のあり方についての検討――「性被害の実態調査アンケート」の質的調査の2次分析を通じて――

書誌事項

タイトル別名
  • How to Provide Consultation and Support Based on the Needs of the Victims of Sexual Violence: A Secondary Analysis of a Qualitative Study
  • セイ ボウリョク ヒガイシャ ノ ニーズ オ フマエタ ソウダン シエン ノ アリカタ ニ ツイテ ノ ケントウ : 「 セイ ヒガイ ノ ジッタイ チョウサ アンケート 」 ノ シツテキ チョウサ ノ 2ジ ブンセキ オ ツウジテ

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抄録

<p>本研究では,2020年に一般社団法人Springによって実施された「性被害の実態調査アンケート」の質的調査の2次分析を行った.その結果,性暴力被害者のニーズを踏まえた相談支援についての課題として,“相談機関のアクセシビリティ(利用しやすさ)”,“相談機関のアクセプタビリティ(受け入れやすさ)”,“相談機関の相談の質”の三つがあることがわかった.そのため,性暴力被害者が相談支援に繋がるためには,物理的アクセシビリティを高めるだけでなく,相談支援の質の向上や,中長期的な相談支援の提供など,包括的かつ総合的な支援サービスへの改善が求められる.性暴力被害者への相談支援におけるソーシャルワーク支援は,著しく乏しい現状にある.今後,ワンストップ支援センターや地域のソーシャルワーカーが,性暴力被害者の生活再建・回復を目指した中長期的な支援の中核になることが必要である.</p>

収録刊行物

  • 社会福祉学

    社会福祉学 62 (3), 58-72, 2021-11-30

    一般社団法人 日本社会福祉学会

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