<i>KIAA1549-BRAF</i>融合遺伝子を有する治療抵抗性視神経膠腫におけるtrametinibの治療経験

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タイトル別名
  • Response to trametinib treatment in a pediatric case of refractory optic pathway glioma with <i>KIAA1549-BRAF</i> fusion gene

抄録

<p>MEK阻害剤であるtrametinibは,BRAF遺伝子異常を有する視神経膠腫に対する有効性が期待されているが,本邦において小児の視神経膠腫に対する本薬剤の使用経験は極めて乏しい.今回我々はがん遺伝子パネル検査によってKIAA1549-BRAF融合遺伝子が検出された治療抵抗性の視神経膠腫に対してtrametinibを使用した症例を経験したため報告する.症例は8歳女児で生後7か月に視神経膠腫と診断された.診断後から合計5種類の化学療法と生検を含めて4回の手術療法を受けたが腫瘍は増大傾向であった.水頭症による意識障害が進行したが,髄液蛋白濃度が高く脳室腹腔シャントは施行できなかった.がん遺伝子パネル検査でKIAA1549-BRAF融合遺伝子が検出され,trametinibを2か月間投与した.投与期間中は画像上腫瘍増大の抑制効果を認め,髄液蛋白濃度も低下した.NCI-CTCAE version 5においてGrade 3以上の有害事象を認めなかった.本邦におけるtrametinibの有効性と安全性について,今後の症例の蓄積が重要と考えられる.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390009562055992320
  • NII論文ID
    130008158333
  • DOI
    10.11412/jspho.58.455
  • ISSN
    21895384
    2187011X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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