中堅日本語教師が大学院で学び直すことの意味
書誌事項
- タイトル別名
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- Significance of relearning in graduate school for mid-career Japanese language teachers
- Focusing on linkages between their classroom experience and teaching practice
- ある科目の受講経験と教育実践のつながりから
抄録
<p>養成,初任を経て中堅に至った日本語教師の成長の過程や,学び直しの場としての中堅研修についてはこれまで十分な議論がなされていない。そこで本稿では,複線径路等至性アプローチを用いて,国内外で日本語教師経験を積み大学院に進学した中堅日本語教師に焦点を当て,主に中堅教師が大学院で学び直す意味について分析,考察した。その結果,中堅教師は,大学院で他者のことばを通して自身の教育観を相対化・客観視する対話活動を経験したことから,教育観を変容させ,自身の実践にその経験を反映させるようになった。そして中堅教師が大学院で学び直す意味とは,養成から初任の段階での問題意識や自らの実践を多様な背景を持つ他者との対話を通して内省し,自身の教育観をメタ的に捉え,更新し続けるということであった。そのため,大学院における中堅教師の学び直しには,成功・失敗体験を含めた経験をふりかえり,経験に基づいて形成された自身の教育観や実践を認識する場や時間のデザインが重要であることが示唆された。</p>
収録刊行物
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- 言語文化教育研究
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言語文化教育研究 19 (0), 112-130, 2021-12-24
言語文化教育研究学会:ALCE
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390009640045010432
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- NII論文ID
- 130008159635
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- ISSN
- 21889600
- 21887802
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可