多摩川中流河道の洪水被害と対策,改修工事に対する河道の長期的(1947年~2019年)変化・応答

書誌事項

タイトル別名
  • LONG-TERM (1947-2019) CHANGES AND RESPONSES OF RIVER CHANNEL IN THE MIDDLE TAMA RIVER DUE TO FLOOD DAMAGES, COUNTERMEASURES AND RIVER CHANNEL IMPROVEMENTS

抄録

<p> 大規模洪水に対して災害の少なく維持管理し易い河道をつくるには,既往洪水での被災機構と河道改修に対する長期的な応答を理解し,この情報を活かすことが重要である.本研究は,多摩川中流域を対象に昭和22年~令和元年の73年間の観測データから,河道の長期的変化・応答を分析した.その結果,昭和30年代の砂利採取以降,河床低下が進行し,特徴的な砂州河道の構造が失われてきた.平成11年以降,2000m3/s以上の洪水の増大,堰・護床工等による河床低下の抑制が高水敷化した砂州の洗掘を促し,低水路幅の拡大と低水路への土砂供給が河床高の維持,砂州構造の回復に繋がりつつある.河道の長期的変化・応答に関するデータの蓄積と活用は河道管理の貴重な財産であり,多摩川の治水と河川環境の調和のあり方等,今後の河川管理に重要な技術的知見を提供する.</p>

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