TRMM/PR標準アルゴリズムVersion7とVersion8の降水強度推定値の違いの要因分析

書誌事項

タイトル別名
  • MAIN FACTORS OF THE DIFFERENCES IN RAIN RATES ESTIMATED BY TRMM/PR STANDARD ALGORITHM VERSION7 AND VERSION8

抄録

<p> TRMM衛星搭載の降雨レーダ(PR)は,約17年間運用され,降水強度などを推定する標準アルゴリズムがVersion7(V7)まで開発された.その後,PRの後継であるGPM主衛星搭載のKu帯レーダ(KuPR)用の標準アルゴリズムVersion06を,PRの観測に適用するように移植したものが,PRアルゴリズムVersion8(V8)として利用されている.本研究では,V7とV8の降水強度推定値を比較し,その違いの要因を,(1)観測レーダ反射因子Zmの算出,(2)減衰補正,(3)減衰補正済レーダ反射因子Zeから降水強度Rへの変換,の3つの過程に分けて分析した.(1)V8ではPRの較正係数を修正したため,V7よりZmが高く,Rに直すと17%程度の増加になる.(2)減衰補正がRの平均値に与える影響は(1), (3)に比べると大きくない.(3)V8では,減衰補正の際に求めるパラメータεがV7より小さい傾向にあるため,ZeRに変換する過程で,Rが小さく評価される.また,V8では,εに上限を設けないため,数十mm/h以上のRの頻度が高い.</p>

収録刊行物

参考文献 (9)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ