小型漁船への影響を考慮した海洋波の時間・周波数解析

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  • Time–Frequency Analysis of Ocean Waves with Reference to Small Fishing Boats

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抄録

<p>フーリエ変換によってスペクトルを推定した場合,時間領域から周波数領域にうつるため,時間に関する情報が失われてしまう.またフーリエ変換の定義からも明らかなように,理論的には時間領域全域における情報が必要となる.このような問題に対処するための時間・周波数解析が生み出された。本論文では,まず短時間フーリエ変換であるGábor変換について説明し,その後Morletらによって改良されたウェーブレット変換を用いて実測された東京湾の海洋波の時系列データを時間・周波数解析し,新たに得られた知見について述べる。小型漁船に多大な影響をおよぼす有義波高が1[m]程度の風波を時間・周波数解析した論文は更に少ない。19GTの小型漁船では有義波高が1[m]に満たなくても両振幅30[deg]を越す横揺れが生じることが上野らによって報告されている。この場合,転覆には至らないが,甲板上での作業者が海中転落する可能性は高く,寒冷海域での海中転落は死に直結する。</p>

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