大阪方言における文末詞デの用法とイントネーション

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  • オオサカ ホウゲン ニ オケル ブンマツシ デ ノ ヨウホウ ト イントネーション

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抄録

本稿では、大阪方言における文末詞デを対象に、文末のイントネーションの違いに注目し、その文法的意味や用法を記述した。大阪方言のデは基本的に低接のアクセントをもち、強調型上昇調・疑問型上昇調・無音調・平坦調の4つのイントネーションをとる。また例外的に高接のアクセントをとるデも存在する。これらを上昇調(強調型上昇調および平坦調・高接・疑問型上昇調)と無音調とに大別すると、上昇調のデは聞き手からの反応を前提としており、対話性が強い一方、無音調のデは聞き手からの反応を強く期待しているわけではなく、対話性が弱い。また、上昇調は、イントネーション自体が聞き手に伝えたい・聞き手からの反応を求める等の用法を持っているが、無音調は特別な音調をとらない場合を指す。このことからイントネーションによる影響を受けない無音調のデの用法がデの文法的意味と一致すると指摘し、デは「話し手にとって命題が自明であることを述べる」ために使用される形式であることを明らかにした。

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