書誌事項
- タイトル別名
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- Chronic enteropathy associated with <i>SLCO2A1</i> gene (CEAS)
説明
<p>非特異性多発性小腸潰瘍症(CEAS)は,病理学的に肉芽腫などの特異的所見の見られない潰瘍が小腸を中心に多発するまれな疾患である.プロスタグランジン輸送体をコードするSLCO2A1遺伝子の変異を原因とする.男女比は約1:2と女性に多く,胃や十二指腸にも病変をきたすことがあり,ばち指,骨膜症や皮膚肥厚所見などの消化管外徴候をともなうことがある.小腸病変は回腸に好発し,輪走,斜走する浅い潰瘍や多発狭窄という特徴を有し,約半数の症例で腸管切除が必要となる.診断には家族歴,臨床経過,小腸病変の病理・形態的評価の他,上部消化管病変や消化管外徴候の有無が参考となり,確定診断にはSLCO2A1遺伝子検査が有用である.</p>
収録刊行物
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- 日本消化器病学会雑誌
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日本消化器病学会雑誌 119 (3), 201-209, 2022-03-10
一般財団法人 日本消化器病学会