『サバルタンは語ることができるか』を読み直すために : 共生のフィロソフィーの視点から

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書誌事項

タイトル別名
  • For Re-reading "Can the Subaltern Speak?" : From the perspective of Kyosei philosophies
  • サバルタン ハ カタル コト ガ デキルカ ヲ ヨミナオス タメ ニ キョウセイ ノ フィロソフィー ノ シテン カラ

抄録

論文

本論文では、ガヤトリ・C・スピヴァクの『サバルタンは語ることができるか』を、共生学という立場から読み直すための論点の一部を整理する。難解であることで知られる同書に対し、テクストに内在する問題と、その受容に伴う問題という二つの方向からアプローチする。まず、テクストにおける問題として、スピヴァクによるフーコー・ドゥルーズ批判をとりあげ、立場の違いが議論の対象の違いへと繋がっていること、哲学的な議論そのものとその受容のプロセスとは切り分けられるべきであることを指摘する。次いで、受容に伴う問題としてrepresentation の翻訳と表記に焦点を当てる。同書の読み直しにより、批判を受け止めることで思想的立場の違いが相補性となり得ること、研究者が自らの代表性(vertretung)を自覚した上で、表現(darstellung)することの重要性をはじめ、共生を論じるための様々な示唆が得られることを示す。

収録刊行物

  • 共生学ジャーナル

    共生学ジャーナル 6 23-57, 2022-03

    大阪大学大学院人間科学研究科『共⽣学ジャーナル』編集委員会

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390010292645130624
  • DOI
    10.18910/86425
  • ISSN
    24326755
  • HANDLE
    11094/86425
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • IRDB
    • KAKEN

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