2型糖尿病患者における脈波伝播速度に影響する因子の検討

DOI オープンアクセス
  • 古谷 友希
    獨協医科大学日光医療センター 心臓・血管・腎臓内科 研究生 東京都健康長寿医療センター研究所 社会参加と地域保険研究チーム 医学アカデミー 理学療法学科
  • 田村 由馬
    獨協医科大学日光医療センター リハビリテーション部
  • 田宮 創
    新潟医療福祉大学 リハビリテーション学部 理学療法学科
  • 小川 将
    東京都健康長寿医療センター研究所 社会参加と地域保険研究チーム
  • 北濱 眞司
    川鶴プラザクリニック
  • 元山 猛
    元山クリニック
  • 中谷 祐己
    獨協医科大学日光医療センター 糖尿病・内分泌内科
  • 安 隆則
    獨協医科大学日光医療センター 心臓・血管・腎臓内科

書誌事項

タイトル別名
  • Factors Affecting Pulse Wave Velocity in Type 2 Diabetic Patients

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説明

【背景/目的】2型糖尿病(T2DM)患者における動脈硬化の進行をba-PWVにより定義し,ba-PWVと体組成因子,筋力,患者特性との関係を明らかにすることを目的とした. 【方法】T2DM患者128名を対象に動脈硬化指標,体組成,体格項目,血液検査データ,背景因子を評価した.統計解析はPearsonの積率相関係数,Spearmanの順位相関係数,重回帰分析,ロジスティック回帰分析,ANCOVAを実施した(p < 0.05). 【結果】対象者は年齢63.12 ± 11.96歳,BMI25.58 ± 4.35kg/m2,ba-PWV1666.03 ± 368.19cm/s,SBP139.36 ± 16.52mmHg,罹患年数11.25 ± 9.45年,HbA1c6.9 ± 0.72%だった.ba-PWVを従属変数とし,単変量解析での関連要因を従属変数とする年齢とSBPで調整したロジスティック回帰分析ではBMI(OR = 0.84,95% CI 0.726- 0.965,p < 0.001)が採択された.また,BMIのcut off値は26.28kg/m2(曲線下面積0.71,95% IC 0.60-0.82) だった.ANCOVAでは,BMIがba-PWVの有意な説明因子だった(p < 0.05). 【考察】本研究はT2DM患者のBMIが動脈硬化の出現頻度に関連したことを明らかにし,そのうえでBMIのcut off値を提案した.

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