TOPIX構成銘柄の時価総額の偏りに関する分析

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  • TOPIX コウセイ メイガラ ノ ジカ ソウガク ノ カタヨリ ニ カンスル ブンセキ
  • An Analysis on A Bias in TOPIX Component Stocks

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type:Article

本稿では,所得格差などを測る指標として活用されているジニ係数を用いて日本の代表的な株価指数であるTOPIX構成銘柄間の時価総額の偏りについて分析した。計測期間とした1977 ~ 2019年末を通じてジニ係数は上昇傾向を示しており,構成銘柄数の増加と上位銘柄への時価総額集中度の高まりとの関連性が強いことが明らかとなった。前者は,東証市場第一部への昇格基準の緩さが一因であり,後者は,日本の産業構造の変化に伴う勝ち組・負け組の明確化や民営化に伴う巨大企業の登場などが背景にある。2005年以降,TOPIXの計算時には浮動株調整が行われており,政策的な保有分は除外されているが,時価総額と浮動株比率には正の相関があり,むしろジニ係数の上昇要因となっている。TOPIX構成銘柄を時価総額が100億円以上と250億円以上に限定した場合のジニ係数を計測したところ,特に後者ではジニ係数が顕著に減少するが,そのことで多い時には構成銘柄数が半減する。

identifier:http://repository.seikei.ac.jp/dspace/handle/10928/1408

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