対人援助職を目指す大学院生の異文化受容態度育成に関する研究海外ルーツをもつ子どものインタビューへの陪席を通じた異文化接触の効果

説明

<p>本研究は,多文化対応力の獲得に向けた対人援助職養成プログラム作成の試みの一環として,対人援助職を目指す学生が異文化に体験的に触れることで,異なる文化に所属する人々への新たな視座を得られるかどうかを検討した。まず臨床心理学を専攻する大学院生が陪席する形で,X県内の海外ルーツをもつ中学生を対象に,小学校・中学校の学校文化における戸惑い・障壁,友人関係や先生との関係の持ち方に関わる戸惑い・障壁,医療機関にかかった際の戸惑い・障壁などをインタビューした。同様に,X県に所属している海外ルーツをもつ子どもへの支援経験のあるスクールカウンセラー,スクールソーシャルワーカーを対象に,具体的支援の内容,一般の子どもへの支援と異なるポイント・配慮,支援の中で苦慮している点などもインタビューした。両インタビューに陪席した大学院生を対象に,インタビュー参加前後にKiSS-18及び異文化感受性尺度日本語版に回答させた。その結果,陪席を経験した大学院生において,異文化感受性尺度の「異文化に対するアンビバレントな感情」及び「異文化に対する否定的感情」が陪席後に有意に低くなったことが明らかとなった。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ