説明
<p>単語や絵の意味が一致しないとき,事象関連電位成分のN300やN400が現れることが知られている(Xiao et al., 2010)。本調査では,製品パッケージデザイン(以下,デザイン)の制作意図の伝達を調べるため,デザインと伝達ワードの意味的一致/不一致について,事象関連電位を用いて検証した。右利きの成人女性20名(平均42.1歳)を対象に行った。「子供向け」「大人向け」などの伝達ワードを提示した後,子供用入浴剤デザインもしくは一般的な入浴剤デザインの画像を提示し,正誤のボタン押しを求めた(例えば,子供向け-子供用入浴剤デザインは一致で正,大人向け-子供用入浴剤デザインは不一致で誤)。伝達ワードとデザインの意味が不一致の場合,一致のときよりも中心正中部において,デザイン提示後200~350 msにおける陰性電位の振幅が有意に大きかった。また,ボタン押しによる反応時間も同様の傾向を示した。一方,伝達ワードとデザインの意味的判断が難しい場合,反応時間は延長したが,陰性電位の差は有意ではなかった。この結果は,デザインの意味が伝わりやすいかどうかを事象関連電位によって評価できる可能性を示している。</p>
収録刊行物
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- 日本心理学会大会発表論文集
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日本心理学会大会発表論文集 85 (0), PG-006-PG-006, 2021
公益社団法人 日本心理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390010292800509952
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- ISSN
- 24337609
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可