発達支援が必要な子どもの習い事に関する親教育の効果—習い事への価値観に焦点をあてて—

抄録

<p>近年,子どもの習い事は盛んである。発達支援が必要な子ども達も習い事に参加し多くの活動を楽しんでいるが,子どもの特性に合っていない不適切な対応をされがちである。そこで,本研究では,筆者らが作成した子どもの特性や,対応方法が描かれたパワーポイント10枚にわたる親のための教材の活用が,親の習い事への価値観と合理的配慮を伴なった養育態度に与える影響を検討した。調査対象は,子どもの発達が気になると回答し,かつ習い事を行っている小学校5年生,6年生の子どもを持つ200名の母親である。はじめに習い事への価値観と合理的配慮を伴なう養育態度を測定し,1か月後に合理的配慮に関する教材を黙読させ(親教育),その直後に習い事への価値観と合理的配慮を伴なう養育態度,および教材評価に関する測定を実施した。その結果,約40 %以上の人が教材の有効性や活用性を肯定的に評価していた。また,親の価値観尺度の根性・努力主義,成果・勝利主義は有意に減少し,本教材の一定の効果が確認できた。</p>

収録刊行物

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ