腹腔鏡下に腸閉塞解除術を施行した盲腸周囲ヘルニアの1例

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タイトル別名
  • Small Bowel Obstruction Caused by a Paracecal Hernia Repaired by Laparoscopic Surgery
  • フククウキョウ カ ニ チョウ ヘイソク カイジョジュツ オ シコウ シタ モウチョウ シュウイ ヘルニア ノ 1レイ

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抄録

<p>症例は幽門側胃切除術の腹部手術歴のある63歳男性。腹痛と嘔吐を主訴に当院を受診した。右下腹部に圧痛を認め,腹部CT検査で,右下腹部に小腸の狭窄を認めた。腸管虚血を疑う所見は認めず,癒着性腸閉塞と判断し保存的加療を開始した。イレウス管を挿入し,造影検査を施行したところ,CTと同様に右下腹部に小腸の狭窄を認め,それより肛門側への造影剤の流出を認めなかった。保存的加療では腸閉塞の解除は困難と考え,第7病日に腹腔鏡下腸閉塞解除術を施行した。腹腔内を観察すると,盲腸の外側に小腸の陥入を認め,外側盲腸周囲ヘルニアによる腸閉塞と診断した。陥入した小腸に血流障害は認めず,ヘルニア囊を開放し手術終了とした。術後に改めて術前CTを再検討したところ,盲腸の外背側に小腸の集簇像を認めており,盲腸周囲ヘルニアに特徴的な所見であると考えられた。</p>

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