地震音響海洋学:反射法地震探査データを用いた海洋物理研究

  • 横田 華奈子
    海洋研究開発機構地球内部ダイナミクス領域 海洋研究開発機構地球環境変動領域 大成建設株式会社技術センター
  • 勝又 勝郎
    海洋研究開発機構地球内部ダイナミクス領域 海洋研究開発機構地球環境変動領域
  • 山下 幹也
    海洋研究開発機構地球内部ダイナミクス領域
  • 深尾 良夫
    海洋研究開発機構地球内部ダイナミクス領域
  • 小平 秀一
    海洋研究開発機構地球内部ダイナミクス領域
  • 三浦 誠一
    海洋研究開発機構地球内部ダイナミクス領域

書誌事項

タイトル別名
  • Seismic Oceanography: physical oceanography using MCS data
  • ジシン オンキョウ カイヨウガク ハンシャホウ ジシン タンサ データ オ モチイタ カイヨウ ブツリ ケンキュウ

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説明

<p>マルチチャンネル皮射法地震探査(Multi-Channel Seismic survey, MCS survey)は,これまで地震学において地下の構造探査に用いられてきた手法である。2003年にこのMCSデータ告用いて海洋中の密度構造を可視化できることが指摘されてから,地震音響海洋学(Seismic Oceanography)と呼ばれるMCSヂータを用いた海洋物理学が発展してきた。この新しい研究分野を本稿で紹介する。MCSデータとは人工震源から発振された音波の反射強度を記録したものである。ノイズが多いなどの難点はあるが,従来の海洋観測法では様々な制約から取得することが難しい水平・鉛直ともに高解像なデータである(水平分解能6.25-12.5 m,鉛直分解能0.75-3 m)。観測は船舶を停止せずに行われるため,約200 kmの測線を前述の分解能で1日で観測できる。MCSデータを用いると広範囲の海洋中のファインスケールの密度構造を可視化することができる。ここでは一例として,伊豆・小笠原海域の1測線に見られた反射強度断面上の低気圧性渦を挙げる。</p>

収録刊行物

  • 海の研究

    海の研究 19 (6), 317-326, 2010-11-05

    日本海洋学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (28)*注記

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