保育者養成校における「学校体験活動」に期待される成果と展望 ―実習経験による学びの差異を手がかりとして―

書誌事項

タイトル別名
  • The Expected Achievement and Prospects of “School Internship” for College of Early Childhood Care and Education ─A Survey of Differences of Student Growth at Each Stage of Practical Training─
  • ホイクシャ ヨウセイコウ ニ オケル 「 ガッコウ タイケン カツドウ 」 ニ キタイ サレル セイカ ト テンボウ : ジッシュウ ケイケン ニ ヨル マナビ ノ サイ オ テガカリ ト シテ

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抄録

本研究では、①実習経験による学生の学びの差異を明らかにすること、および、②その結果から、保育者養成校における学校体験活動のプログラムを展望することを目的とした。保育者養成課程の学生を対象とした調査を行った結果、部分実習以上を経験した学生は、参加実習までを経験した学生に比べ、保育者の心構えの獲得や実践力の成長を実感しやすいことが明らかになった。しかし、園の経営方針や特色の理解については、参加実習までの経験により十分得られる可能性があることが分かった。このことから、学校体験活動のプログラムとしては、まず、学生が、園の教育活動全体を俯瞰できる機会が挙げられる。このような活動を通して、様々な保育活動を観察する視点を獲得することができれば、子ども理解や保育者の職務内容把握も可能となり、自己の成長課題の抽出や養成課程における学びへの価値づけも高まるだろう。学校体験活動のプログラム考案にあたっては、教育実習との連続性にも考慮しながら、保育の周辺(第三者視点)から中心(子どもと保育者視点)に入り込むプロセスを長期的に見通すことが重要である。

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