縦隔リンパ節結核との鑑別を要しEBUS-TBNA検体のセルブロックとフローサイトメトリーが診断に有用であったびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Diffuse Large B-Cell Lymphoma Successfully Diagnosed Using Multiple Modalities to Evaluate Specimens From Endobronchial Ultrasound-Guided Transbronchial Needle Aspiration

抄録

縦隔リンパ節病変の診断に超音波気管支鏡ガイド下針生検(Endobronchial ultrasoundguided transbronchial needle aspiration:EBUS-TBNA)が有用であり,その一助として針洗浄液のセルブロック作成や採取組織のフローサイトメトリーが考慮されるが,両検査の併用はルーティンでは行なわれていない。症例は77歳の女性。X年6月11日に発熱,体動困難,食欲不振にて当院入院。単純CTで石灰化を伴う縦隔リンパ節の腫大,左尿管結石を認めたが明らかな熱源の特定には至らなかった。縦隔リンパ節病変に対してリンパ節結核や悪性リンパ腫を鑑別に挙げEBUS-TBNAを行ない,針洗浄液のセルブロックから悪性リンパ腫を疑った。穿刺針を22Gから19Gに変更し2回目のEBUS-TBNAを行ない,採取組織のフローサイトメトリーの結果を併せてびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)と診断した。縦隔リンパ節結核を疑ったもののEBUS-TBNA検体でセルブロック作成およびフローサイトメトリー検査を行なうことで,DLBCLの診断につながった症例を経験した。

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参考文献 (6)*注記

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