スギ挿し木苗の植栽後2~10年時における立木応力波伝播速度及びヤング率の年次変動

書誌事項

タイトル別名
  • Annual Fluctuation of Stress Wave Velocity and Young's Modulus of Standing Trees from 2 to 10 Years after Planting Clone Seedlings of Japanese Cedar (<i>Cryptomeria japonica</i>)
  • Regarding Japanese cedar plus tree mating family from Shizuoka prefecture
  • 静岡県産スギ精英樹交配家系等について

抄録

<p>静岡県産スギ精英樹交配家系が植栽された林分で高ヤング率が推定された立木から挿し木苗をクローン増殖後,苗畑内の試験区に植栽し,若齢期における立木の応力波伝播速度(立木Vp)と生長形質の年次変動を計測した。また,それらを6~10年時に伐採した丸太ヤング率を計測し,若齢期における材質評価手法の適用について検証した。各系統の立木Vpは,苗植栽後の2~10年時にかけての年次変動に伴う系統間差が認められ,各計測年次間における回帰式が高い決定係数となり系統間差が継続していることが窺えた。また,苗植栽後6~10年時に伐採した丸太の動的ヤング率(丸太Efr)でも系統間差が認められ,各系統の立木Vpと丸太Efrとの回帰式の決定係数も高い値であったことから,若齢期におけるヤング率を非破壊で評価する手法として立木Vpは有効と考えられた。更に,丸太から採材した髄から5年輪までと6年輪から外周部のEfrの回帰式が高い決定係数であったことから,若齢期の段階で高ヤング率のスギ精英樹交配家系の系統はその後も同様の材質を形成する可能性の高いことが示唆された。</p>

収録刊行物

  • 木材学会誌

    木材学会誌 68 (2), 66-76, 2022-04-25

    一般社団法人 日本木材学会

参考文献 (9)*注記

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