自閉スペクトラム症における「こころ」と「身体」と「行動」
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- 岡本 百合
- 広島大学保健管理センター
書誌事項
- タイトル別名
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- “Mind”, “Body”, and “Behavior” in Autism Spectrum Disorder
抄録
<p>自閉スペクトラム症(autism spectrum disorder:ASD)は,その名のとおり,カテゴリー的なものではなく連続的に移行するスペクトラム概念でとらえられるようになった.最近の大規模疫学調査では2%程度にみられるという報告もあり,コモンディジーズととらえる傾向にある.社会性の乏しさ,コミュニケーションの困難さから孤立しやすい,強いこだわりや柔軟性の乏しさから環境変化に適応しにくいなど,さまざまな困りごとを抱えやすく,併存症を伴いやすい.ASDがすべて治療や支援が必要なわけではない.私たちの臨床場面に登場するのは,併存した問題に困っている人たちである.</p><p>本稿では,ASDの「こころ」と「からだ」と「行動」について,併存症,心身症を含む身体症状,自殺行動などについて,相互の関連性とともに,支援のあり方について論じた.</p>
収録刊行物
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- 心身医学
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心身医学 62 (3), 235-239, 2022
一般社団法人 日本心身医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390010457646277248
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- ISSN
- 21895996
- 03850307
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可