直腸間膜内に認めた副精嚢の1例

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タイトル別名
  • A Case of Accessory Seminal Vesicle in the Rectal Mesentery
  • 直腸間膜内に認めた副精囊の1例
  • チョクチョウ カンマク ナイ ニ ミトメタ フクセイノウ ノ 1レイ

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抄録

<p>症例は69歳の男性.CTで直腸間膜内に,12mm大の境界明瞭で造影効果を伴う結節性病変を認めた.MRIではT1強調画像で低信号,T2強調画像で高信号,拡散強調画像で高信号を呈し,PET-CTではSUV-max 2.2の軽度集積を認めた.EUS-FNAを施行した結果,核腫大,クロマチン増量した異型細胞が散在しており,癌が疑われる組織像であった.免疫組織染色では,CK7(+),CK20(-),CD20(-),desmin(-),S-100(-),c-kit(-),synaptophysin(-),chromogranin A(-)であり腺癌が疑われ,原発性の直腸間膜内腫瘍が考えられたが質的診断には至らず,腹腔鏡下腫瘍摘出術を施行した.腫瘤は直腸間膜内の孤立した病変であった.12mm大の黄白色で境界明瞭な充実性腫瘤であり,病理では,リポフスチン顆粒をもち不鮮明な二層性をもつ腺管とestrogen receptor陽性の平滑筋成分からなる病変であった.男性の骨盤内の腫瘤であり,副精嚢と診断した.直腸間膜内に認めた副精嚢に対する1切除例を経験した.孤立した副精嚢は極めて稀であり,若干の文献的考察を加えて報告する.</p>

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