心臓移植におけるメディカルコンサルタントの重要性と働き方改革
Description
<p>わが国のドナー不足は深刻で、諸外国と比してマージナルドナーからの臓器移植が積極的に行われている状況にある。そのような状況の中で構築されたのがわが国独自のメディカルコンサルタント(MC)システムである。MCは、近隣の心臓および肺移植実施施設から提供病院に派遣され、第2回目の脳死判定前からドナー評価および管理を行う。これによりドナーの状態が向上し、また移植施設に適切な情報提供がなされることで、より多くのドナーから臓器提供が可能となることが期待される。</p><p>一方で、移植医療における働き方改革の一環として、さらに近年はCOVID-19感染拡大に伴う移動制限もあり、提供病院に直接派遣され活動する現在のMC業務のあり方は検証の余地がある。心臓移植実施施設から派遣されるMCは、心エコー検査をはじめとするドナーの心機能評価および血行動態管理が主な業務であるが、提供病院の循環器内科医および集中治療医に実際の業務を委託し、同時にMCが直接現地に赴く代わりにオンライン会議システムなどを用いて情報共有を行うことで、代替案となり得る。ただし、いずれも提供病院側の負担増加には十分に留意する必要がある。主に心臓移植実施施設の観点から、MC業務の今後のあり方について考察する。</p>
Journal
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- Japanese Journal of Transplantation
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Japanese Journal of Transplantation 56 (Supplement), s185-s185, 2021
The Japan Society for Transplantation
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390010555003186944
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- ISSN
- 21880034
- 05787947
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
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- Abstract License Flag
- Disallowed