書誌事項
- タイトル別名
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- Classical Tradition in Early Popular Music and Jazz
抄録
「クラシック」と「ポピュラー」という2大カテゴリーは1860年代に成立し、20世紀を通じて音楽界全体に大きな影響を与えた。およそ1920年代まで両者には様式上の共通性(common practice)が認められたが、ジャズの登場をきっかけに両者の乖離が進んだ。しかし歴史を眺めると、「クラシック」の伝統がジャズの中に受け継がれている例や、現在「クラシック」として扱われているものが実は19世紀の「ポピュラー」の文脈から成立したものだ、という例を見出すことができる。本稿では前者の例として金管楽器における「グルペット変奏」の伝統、後者の例として20世紀初頭の「サクソフォーン熱」を眺め、一見対立や乖離と見られる「クラシック」と「ポピュラー」の間にしっかりとしたつながりがあったこと、これまで等閑視されがちだった19世紀の「ポピュラー」音楽文化の影響力に再認識が必要であること、を確認する。
収録刊行物
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- 研究紀要 = Kunitachi College of Music journal
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研究紀要 = Kunitachi College of Music journal 56 149-157, 2022-03-31
国立音楽大学
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390010566073110016
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- ISSN
- 02885492
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- Web Site
- http://id.nii.ac.jp/1520/00002452/
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB