反転した外側副伏在静脈をinflowとして使用した<i>in situ</i> saphenous vein graftによる下肢血行再建術の一例

DOI
  • 古川 博史
    東京女子医科大学附属足立医療センター心臓血管外科
  • 増田 憲保
    東京女子医科大学附属足立医療センター心臓血管外科
  • 上部 一彦
    東京女子医科大学附属足立医療センター心臓血管外科

書誌事項

タイトル別名
  • Reversed Lateral Accessory Saphenous Vein as an Inflow for Lower Limb Revascularization Using an <i>In Situ</i> Saphenous Vein Graft: A Case Report

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抄録

<p>症例は85歳,女性.約6年前に高度石灰化を伴う両側総腸骨動脈高度狭窄に対して右腋窩–両側大腿動脈バイパス術を施行したが,約2年後に人工血管閉塞を認め,左総腸骨動脈血管内治療+左大腿–右大腿動脈交叉バイパス術(F–F bypass)を行った.両側浅大腿動脈閉塞に対して左大腿–膝窩動脈バイパス術(膝上)を行い,術後16カ月経過し,右下肢安静時痛増悪で右下肢血行再建を行った.inflowをF–F bypass人工血管から確保する必要があり,良好な径の外側副伏在静脈(LASV)を認め,LASVを反転させF–F bypass人工血管と吻合し,in situ saphenous vein graft(ISSVG)にて膝下膝窩動脈と吻合した.術後下肢造影CTでISSVGは良好に開存していた.ISSVGでは中枢側の吻合部位に制限があり,良好なLASVがあれば本術式は考慮すべき方法の1つと考えられた.</p>

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