骨盤内動静脈奇形に伴う二次性下肢静脈瘤に対し,塞栓術による動静脈瘻閉鎖後二期的に下肢静脈瘤手術可能となった一症例

DOI Web Site 参考文献3件 オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Secondary Varicose Veins due to Pelvic Arteriovenous Malformation (AVM)

この論文をさがす

説明

<p>症例は65歳,男性.13年前より左下肢静脈瘤を認め,その後色素沈着出現するも放置していた.前立腺肥大で他院入院中に骨盤CT上,動静脈奇形を指摘され当科へ紹介となった.血管造影では左内腸骨動脈を流入血管とする骨盤内動静脈奇形(AVM)であり,下肢静脈瘤は動静脈奇形による静脈圧の上昇に起因する二次性であった.経カテーテル的動脈塞栓術(TAE)により動静脈瘻閉鎖に成功し,鼠径部の静脈瘤と血管雑音の消失がみられた.その後のMRA,CTで動静脈瘻の再開通,再発のないことを確認後,塞栓術から3年後に二次性下肢静脈瘤に対しストリッピング手術,瘤切除,不全交通枝結紮術を施行し奏功した.骨盤内AVMの治療としてTAEは低侵襲かつ有効であり第一選択と考えられた.二次性下肢静脈瘤の治療においては手術が禁忌となることも少なくなく,その原疾患に対する対策が肝要である.</p>

収録刊行物

  • 静脈学

    静脈学 15 (3), 259-264, 2004

    日本静脈学会

参考文献 (3)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ