小規模持続型択伐人工林(SSS)システムの実行可能性

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タイトル別名
  • Feasibility of SSS (Small-scaled Sustainable Selection) system

抄録

<p>静岡大学地域フィールド科学教育研究センター天竜ブランチでは,小規模森林所有者が森林を持続的に森林管理するためのモデル林として,80年生ヒノキ人工林を対象に10年回帰の群状択伐と中層間伐を組み合わせたSSSシステムを実行しており,異齢林への転換を図っている.群状択伐のギャップサイズは樹高の半分を原則として,植栽後の下刈りは行っていない.対象林内に分布する高木性広葉樹種を残し,また森林内の枯損木や被圧木も可能な限り残す管理方針をたてた.毎年施業を継続している実験用モデルと5年おきに施業を行う普及用モデルを設定した.このシステムの実行可能性を次の3項目から評価した.</p><p> 1 林床植生の発達; 異なるギャップ齢の択伐ギャップ・未施業地・皆伐地に出現した木本種の種組成と生物量を比較した.</p><p> 2 植栽木と隣接植物との競合関係; 択伐ギャップ内の光資源が植栽木の成長や競合状態にどのように影響するかを知るために,植栽木と競合植生の関係を,サイズ構造・光資源量・年間光合成量から評価した.さらに得られた情報から将来の林分構造を予測した.</p><p> 3 作業コストと収益: 普及用モデル林における伐採・植栽コストと木材収入から収益を評価した.</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390010997573158784
  • DOI
    10.11519/jfsc.133.0_144
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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