グイマツ母樹への酸化型グルタチオン施用が結実率に与える影響

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タイトル別名
  • Effect of Glutathione-S-S-Glutathione application to <i>Larix gmelinii</i> var. <i>japonica</i> mother trees on seed set

抄録

<p>カラマツ属種子の発芽率は20~40%であり,胚乳を含まない不稔種子が多い。70%程度とされる受粉率と比べると割合が低く,資源が制限要因になっていると考えられる。本試験では,光合成を活性化させるグルタチオンの施用が,種子の結実率の向上に与える影響を検証した。2020年6~7月に球果が着生したグイマツの1次枝を対象に,カネカペプチドW2の1,000倍液を葉面散布した。種子の結実率は同一個体の無処理枝では28~46%であったが,処理枝では57~78%と大幅に向上した。一方,2021年6~7月に実施した個体全体への散布試験では,結実率は無処理個体では69%,処理個体では71%と差は認められなかったが,球果重は1.29倍,種子重は1.13倍に増加していた。ただし,環状剥皮した個体では,球果重と種子重は変化しなかった。以上のことから,グルタチオンが繁殖器官へ与える影響は液剤を散布した範囲に限られること,また,根から吸収される水や窒素,リンなど無機養分も必要不可欠であることがわかった。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390010997573170560
  • DOI
    10.11519/jfsc.133.0_157
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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