タイ西部のチーク人工林での約20年間の成長と土壌特性
書誌事項
- タイトル別名
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- Growth and soil properties in a teak plantation forest in western Thailand over a 20 years.
説明
<p>熱帯の有用樹種であるチークの成長と土壌特性との関係を検討するため、タイ西部のカンチャナブリ県のタイ王国野生生物・国立公園局のメクロン試験地のチーク人工林で、土壌と毎木調査を行った。対象は1992年植栽林分(TY)と1977年植栽林分(TM)で、毎木調査は1997年で中断し、約20年後の2015から再開した。TYはほぼ平坦地に、TMは傾斜24度の斜面にある。土壌はいずれもAlfisols(USDA)である。測定中断時の1997年と再開後の平均樹高(m)はTY 、TMでそれぞれ13.1m、26.5m(2016年、25年生)、20.6m、25.2m(2015年、39年生)であった。タイ全土のチーク人工林のSI(優勢木による30年生時の地位指数)は21-32(Tanaka et al.,2020)で、本研究の2林分の再開後の平均樹高はこの範囲にあったが、優勢木の樹高でみると、値はより大きくなるため、特にTYは地位指数の高い立地にあると考えられた。その理由は2林分とも土壌の窒素や交換性塩基含有率が比較的高いが、TMは傾斜地にあるため、土壌侵食によって養分に富むA層厚がTYに比べて薄いことが、TYで地位が良い要因の一つと考えられた。</p>
収録刊行物
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- 日本森林学会大会発表データベース
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日本森林学会大会発表データベース 133 (0), 495-, 2022-05-30
一般社団法人日本森林学会