渓流での窒素保持に河床と河川間隙水域が及ぼす影響
書誌事項
- タイトル別名
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- Effects of benthic and hyporheic zones on nitrogen retention in a headwater stream
抄録
<p>大気沈着量増加により森林が窒素飽和し、硝酸態窒素濃度が比較的高い渓流も増え、下流水質への影響が懸念される。そこで本研究では、比較的に高い硝酸態窒素濃度をもつ渓流において窒素保持機能を評価した。調査は福岡県を流れる多々良川の源流部で、平水時の流量が約10L、硝酸態窒素濃度が季節を通して1.2~1.5 mg/Lの渓流で実施した。硝酸ナトリウムと塩化ナトリウムをトレーサーとして用い、流路長約100m区間で、流量、表流水と地下水の交換量、窒素保持量を測定した。調査区間の流路はステップ・プール構造をもち、表流水と地下水の交換量が多く、河川間隙水域の硝酸態窒素濃度は表流水の影響を強く受けていた。調査区間内で約0.3mg/Lの硝酸態窒素が保持され、平均取込み距離は約250mであった。また、窒素保持量と平均取り込み距離ともに、季節間の変動が小さく、ステップ・プール構造がもたらす表流水と地下水の交換の影響大きいことが示唆された。</p>
収録刊行物
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- 日本森林学会大会発表データベース
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日本森林学会大会発表データベース 133 (0), 500-, 2022-05-30
日本森林学会