斜面上の位置の違いがコナラ当年枝の放射性セシウム濃度に及ぼす影響

DOI
  • 阪田 匡司
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
  • 篠宮 佳樹
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
  • 小松 雅史
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
  • 伊東 宏樹
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所北海道支所
  • 長倉 淳子
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
  • 金指 努
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 福島大学
  • 三浦 覚
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Influence of different slope positions on radiocesium concentrations in current-year branches of <i>Quercus serrata</i>

抄録

<p>森林に沈着した放射性セシウムにより、放射性セシウム濃度(rCs)の指標値を超えるきのこ原木が多数報告されている。そのため、今後のきのこ原木生産活動再開に向けて、利用可能な原木林を簡易に判定する方法が望まれている。先行研究により、当年枝のrCsや土壌中の交換性カリウム濃度から幹材のrCsが推定できることがわかってきた。そこで土壌中の交換性カリウムと関連性が高いと思われる地形要因に着目し、同一斜面上の異なる位置に生育しているコナラ当年枝のrCsを測定することによって、簡便に利用可能なきのこ原木林であるか判別できるか検討した。調査は2021年11月以降の休眠期に、福島県田村市都路町内6地点で行った。各地点の斜面位置(上部または尾根部と下部)毎に5個体のコナラから当年枝を適当量採取し、Ge検出器を用いてrCsを測定した。その結果、1地点を除き斜面の上部や尾根部のrCsが高くなる傾向を示した。これらのことから、さらなる精度向上のための改善が必要であるものの、斜面の上部や尾根部のコナラ当年枝のrCsを測定することで、林分単位で利用可能なきのこ原木林であることを判定できる可能性が示された。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390010997581410688
  • DOI
    10.11519/jfsc.133.0_672
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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