熊本県合志市の若齢クロマツ林分における、マツヘリカメムシの発生消長
書誌事項
- タイトル別名
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- Monitoring <i>Leptoglossus occidentalis</i> in young black pine stands in Koshi City, Kumamoto Prefecture
説明
<p>マツヘリカメムシは1910年に北アメリカにおいて世界で初めて発見され、2008年に日本への侵入が確認され、既に約30の都府県で目撃例がある。このカメムシは針葉樹球果の種子を摂食することが知られており、欧米ではこのカメムシによる被害が多く報告されている。熊本県合志市の林木育種センター九州育種場では、近年本種の定着と種子の吸汁が確認されており、防除法の確立が求められている。しかし、本種の日本における生態、発生時期、飼育法などはほとんど調べられていない。そこで本研究では、マツヘリカメムシの個体群動態の解明を目的として、林木育種センタ―九州育種場圃場において、2年に渡って野外調査を実施した。2020年は見つけ採り法を行い、定期的に齢構成を調べたところ、1年に3世代発生することが明らかになった。2021年は標識採捕法を試みた結果、一部の時期を除いて、標識を付けた個体はほとんど再捕獲されず、高い分散性を持つことが示唆された。また2021年は、1年に2世代しか発生しないという結果となった。この世代数の変化について、降水量などの環境要因を評価した。</p>
収録刊行物
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- 日本森林学会大会発表データベース
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日本森林学会大会発表データベース 133 (0), 198-, 2022-05-30
日本森林学会