岩手県産アカマツの消費者への認知度と住宅利用の実態

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タイトル別名
  • How Local Consumers Recognize Japanese Red Pine, and its Utilization by Local House Builders

抄録

<p> 岩手県は全国有数のアカマツ産地であるがマツ枯れが進行している。岩手県では被害の防止、資源の有効活用の観点から未被害材の伐採・利用を進めている。本研究の目的は、第一に県内消費者のアカマツの抱える問題の理解度、県産材利用の意向、第二に盛岡周辺でのアカマツの建築材としての利用における地域独自の工夫や対応について明らかすることである。研究方法は消費者については森林・木材関係イベントでアンケートを行い、建築材利用の実態については盛岡周辺で森林所有者、製材所、工務店、設計事務所等の事業所へ聞き取りを行った。県木がアカマツであることを知っていた人は半数以上であった。マツ枯れ被害木を見たことのある人は4分の3に達した一方、マツ枯れ被害の原因が「線虫」としたのは3割であった。アカマツを利用上の工夫は、素材生産から設計施工に至るまでの時間的余裕の必要性や青変などのアカマツの特性を施主に説明し、冬季伐採、自然乾燥、中温での人工乾燥などの対応を取っていた。また、施工後の時間の経過とともに建物や木材の価値が生まれ、または高まることが一部で指摘され、年月と共に飴色を帯びるアカマツ材の経年変化が多く上げられた。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390010997589318144
  • DOI
    10.11519/jfsc.133.0_223
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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