マングローブ林におけるスキャナー法による細根動態観測
書誌事項
- タイトル別名
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- Observation of fine root dynamics in mangrove forests using a root scanner method
抄録
<p>マングローブ林地下部には、細根由来の膨大な土壌炭素が貯留されている。特に、直径0.5mm以下の根の生産量は極めて高く、マングローブ生態系の炭素循環を考える上で、これらの動態は無視できない。しかし、既往研究で用いられてきた土壌コア法では、ターンオーバーの速い細根動態を正確に捉えることは難しい。本研究では、土壌中の同一観測面を任意の時間間隔で連続的に撮影し根系の消長を追跡するスキャナー法を用いて、細根の発生~伸長~枯死~分解を観測した。スキャナー法導入にあたっては、観測用アクリルボックスにかかる浮力を錘で抑え、冠水時にボックスが浮上しないようにし、継続的に同一土壌断面を撮影できるようにした。調査は、西表島のオヒルギ及びヤエヤマヒルギ林で行った。1~2か月に1回の頻度で撮影した土壌断面画像を時系列に沿って解析し、根の直径、長さ及び伸長・消失量を求めた。その結果、細根は春から夏に新しく出現し、また秋にかけてそれらがよく伸長する傾向が見られた。一方、画像に投影された細根のうち、約半数が1~2か月後には消失し、うち6~10割が直径0.5mm以下の根だった。今後、より高頻度の細根動態観測が必要である。</p>
収録刊行物
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- 日本森林学会大会発表データベース
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日本森林学会大会発表データベース 133 (0), 685-, 2022-05-30
日本森林学会