書誌事項
- タイトル別名
-
- Roles of the angiocrine system in cancer progression
抄録
<p>これまでの研究で,血管新生におけるメタロプロテアーゼの活性化を通じた血液線維素溶解系(線溶系)の機能が解明されつつある.近年,生体内ホメオスタシスの維持機構の一環として,臓器特異的血管内皮が,臓器特異的アンジオクライン因子の産生供給を通じたアンジオクラインシステムの存在と,線溶系因子を含む酵素群を中心とした臓器・組織中のプロテオリティックニッチの概念が提唱された.筆者らは,がん増殖に伴う異常血管新生,血管内皮機能の異常に伴うアンジオクラインシステムの破綻が,がん・腫瘍性疾患の重症化,関連疾患病態の発生とその病勢制御に関与していること,そして一部のがん・腫瘍性疾患に対し,アンジオクライン因子を標的とした分子療法の可能性を提示した.本稿では,国内外の,線溶系因子を含むアンジオクラインシステムによるがん病態の制御機構の解明に関する研究動向について,筆者らの研究成果を交え,紙面の範囲内で概説する.</p>
収録刊行物
-
- 日本血栓止血学会誌
-
日本血栓止血学会誌 33 (3), 314-320, 2022
一般社団法人 日本血栓止血学会
- Tweet
キーワード
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390011030548552960
-
- ISSN
- 18808808
- 09157441
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- Crossref
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可