P-1-C-18 重症心身障害児(者)の医療処置に対するストレス緩和への取り組み

DOI
  • 上農 弘美
    独立行政法人 国立病院機構 南京都病院
  • 中野 恵
    独立行政法人 国立病院機構 南京都病院
  • 奥 直美
    独立行政法人 国立病院機構 南京都病院
  • 堀尾 令子
    独立行政法人 国立病院機構 南京都病院
  • 小林 朱美
    独立行政法人 国立病院機構 南京都病院

抄録

目的 ハプティックセラピーと言うCaring Touchを実施することで利用者にかかる医療処置時のストレスを緩和したいと考え研究に取り組んだ。 方法 対象はカニューレ交換を必要な利用者4名。介入者はハプティックセラピーの講習を受けた研究者1名と指導を受けた者2名。1.唾液アミラーゼ、脈拍、フェイススケールで得た表情と緊張度の評価 2.ハプティックセラピーを取り入れた群と取り入れなかった群に分けカニューレ交換前後でのアミラーゼ値のデータの収集 3.それぞれのデータを平均値で比較検討 倫理的配慮 当院倫理審査委員会に審査をかけ承認を得た。利用者ご家族には起こりうる危険を説明し書面にて同意を得た。 結果 ストレスの度合い:すべての利用者の唾液アミラーゼ値は安静時で低く処置の前後では高かった。A・B・D氏においてはハプティックセラピーを実施しても値は高かったがC氏においては値は低くなった。脈拍の変動:A・B・D氏においては実施しているときの方が脈拍が上昇傾向であった。フェイススケール:すべての利用者の表情がリラックスしていた。 考察 介入後4名中3名が唾液アミラーゼ値と脈拍が上昇した結果よりストレスの緩和ができたとはいえない。しかし表情・緊張度から見ると介入でリラックスしストレスが軽減したともいえない。重症児においてハプティックセラピーの介入は覚醒レベルを高める活動であったと考える。覚醒レベルは高められたが快につながる活動であったかは明確ではない。 結論 1.重症心身障害児(者)においては、ハプティックセラピーというCaring Touchをすることで医療処置からくるストレス緩和ができたかどうかは唾液アミラーゼ値では判断しにくい2.重症心身障害児(者)おいてはハプティックセラピーというCaring Touchをすることでリラックス効果があったと示唆される3.重症心身障害児(者)においてはハプティックセラピーというCaring Touchをすることで覚醒を高める活動であった。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390011086189361280
  • DOI
    10.24635/jsmid.37.2_305_2
  • ISSN
    24337307
    13431439
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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