大阪歯科大学附属病院中央画像検査室における過去10年間の画像検査の変遷および今後の展望

書誌事項

タイトル別名
  • Changes in imaging examinations in the past 10 years and future prospects in the Central Imaging Center in Osaka Dental University Hospital
  • オオサカ シカ ダイガク フゾク ビョウイン チュウオウ ガゾウ ケンサシツ ニ オケル カコ 10ネンカン ノ ガゾウ ケンサ ノ ヘンセン オヨビ コンゴ ノ テンボウ

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抄録

<p>大阪歯科大学におけるレントゲン線学の授業開始および附属病院における診療開始は1917年に遡り,現東京歯科大学(1914年),現日本歯科大学(1916年)とほぼ同時期であった.現在まで,本学附属病院中央画像検査室において撮影検査ごとの検査数やその推移に関する調査は十分ではなく,中央画像検査室の役割に関しても本院内で明確に定義づけされていないのが現状である.そこで今回,過去10年間における中央画像検査室における撮影検査ごとの検査数およびその推移を提示し,今後の中央画像検査室の役割ならびに歯科放射線学講座の役割と課題について検討を加えたので報告する.調査は2010年4月1日から2020年3月31日までの間に本学附属病院を受診し,中央画像検査室において画像検査を受けた患者を対象とした.2010年以降の検査数に関しては年々増加傾向にあり,2019年度が最も多く33,403件であった.過去10年間で延べ269,170件の画像検査を施行していた.中央画像検査室としての過去10年間でMRIを含めた検査数は計24,106件から33,403件へと約1.4倍に増加しており,今後もさらなる検査数の増加が見込まれる.特に歯科用コーンビームCTの増加は著しく約6倍となった.</p><p>今回の結果から,将来展望として歯科医療における歯科用コーンビームCTの役割がさらに増大し,顎関節症や口腔病変の診断におけるMRIの適応も拡大しつつある.歯科用コーンビームCT・MRIに付帯する装置原理・画像解剖・画像診断等の知識も必要とされる.それらを踏まえたうえで,中央画像検査室の本院内および歯科放射線学講座の学内での役割を果たすためにも,今後も臨床・教育・研究に力を注いでいきたい.</p>

収録刊行物

  • 歯科医学

    歯科医学 85 (1), 14-20, 2022-03-25

    大阪歯科学会

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